受け身でからだを作る
20代前半まではあまり床反力のことを氣に留めませんでした。
(床反力とは床を押したときに生まれる反発力のことで、
ちょうどジャンプするときに、
膝の屈曲から膝を伸ばすときに床を強く押すから飛べますよね。
ああいった床から跳ね返る力のことです。)
しかし、今は受け身でいることができることこそ、最も無敵なからだでいられる状態であると感じます。
床に溶け込むように転けたり、
また床をからだのあらゆる面で押すことにより、
起きてくる。
合氣道や柔道に通じるからだの使い方です。
なんどもなんども、転がっては起きてくるメカニズムの中に、床を押して立つ、床に自ら倒れ込むということがあります。
床があり床を軽く押すから、からだはしっかりと立つことができます。
床の上に立っている感覚。
床の上に立っている感覚がなければ、しっかりと自立して立つことはできません。
自立というのは、自分だけの力で立っていることだと思われがちですが、
ほんとうは違う。
床、重力と引力があるからしっかりと地球(大地)と繋がって立つことができるのです。
地に足がつく
それこそが自立です。
この宇宙空間でブラックホールに落ちていかない、丸いと言われる地球にひっついて
どこにも落ちない。
すごい!
と感動します。
どこからでも転んで大地にくっつくのです。
また、重さがわたし達のからだを作ってくれます。
体重や長さ(手や足の長さや脊柱の長さ)
があるから、からだは負荷をもらい強くなります。
この重みを長さを負荷にして強いからだを作ります。
決してひとりぼっちで、手や足を勝手に動かしているわけではない。
もし、自意的にしかからだを動かさなければ、すぐ転けるへなちょこなからだになると思います。
床、自分の器としての重みや長さ
に任せ、巧く付き合っていくことが
ほんとうの自立に繋がると思います。
負荷によって強くしてもらう。
自分の重さや長さ
自分がはじめにきっかけを作った動きのエネルギーによって
からだは育っていきます。
自分のからだはあまりにも自分なので、重さや長さを物質として捉えることは慣れていなければわかりにくいです。
くっついてしまう。
でも、自分が自意識とは別に
ただの重さや
ただの長さに
なった自分と付き合うとき、
(意識があるので完全に物質になることはできませんが)
正確な動きを作り出すことができますし、
実に誠実にジェントルに、からだと向き合うことができます。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。