弘田三枝子さん、安らかにおやすみください
弘田三枝子さんが21日心不全で虹の橋を渡られました。
叔母がうちに住んでいたとき、
毎晩、Vacationや人形の家を叔母はレコードに針を落とし聴いていた。
その横でまだ小学生のわたしは
人形の家の歌詞の内容がわかり、しんみりと聴いていたのが懐かしい。
大人の恋の歌をもうわかる
(経験はまだないが)精神的にませた小学生だった。
Vacationを歌っていたときの弘田さんは
ふっくらとして快活でお茶目、
明るいパワフルな歌い手さんで、
歌のセンスもファッションのセンスも日本人離れしたスケールを感じた。
ところが、ダイエットの本を出され、痩せて整形して
人形の家をヒットさせた弘田さんを見たとき、
痛々しいな。
痛々しいくらい周りに好かれるルックスを作り込まないと話題にはならないのか?
と歌詞の内容と相まって、傷ついた女ごころを切々と歌う弘田さんに魅了された。
また、しっくり歌い込めるこの曲は生涯しっくり来て、ああ、恋とは命懸けでハッピーエンドでないもの。
この歌は、
完結していて美しいと感じた。
恋が愛に変化するなんてまだわかりもしないし、また愛に変化したときは
恋は失っていることも、まだまだわかっていなかった。
補償もなく、ただ恋する(歌詞では愛するとなっているが)ということは死ぬかもしれない刹那があるということだけは
ませた小学生のわたしには理解できた。
それから、しばらくするとレコード大賞まで獲得した弘田さんがテレビに出なくなった。
なんでもそのころに付き合っていたギタリストが妻子あるひとで、
ギタリストの妻に待ち伏せされ、弘田さんはナイフで刺され、海外に身を移した。
ということがあったらしい。
がまた、海外で妻子ある方と恋に落ち子供を身籠る。
妻とは離婚すると言われていたから突き進んだ恋だったようだが、
またしてもその男性も離婚をすることができず、
弘田さんは帰国してシングルで子供を育てる。
それから、
何度も何度も整形なさったようで、
あの人形の家のときの
フランス人形のような可愛らしさはなくなってしまった。
笑顔になれない。しかし、皺一つない突っ張ったようなお顔になってしまわれた。
相変わらず、細く痛々しかった。
🌼🌼🌼🌼🌼
彼女は人形の家の前になぜ整形したのか?
歌詞の内容と整形し痩せた弘田さんはぴったりだったけれど、
一流の弘田さん、痩せていなくとも歌い込み人々のこころを鷲掴みにすることはできたと思う。
痩せても、整形しても
ひとのこころを捉え続けることはできない。
もし、痩せた女性、フランス人形のような女性が男性からもてはやされるという影響で
整形をし続けていたとしたら、
もし、痩せた女性、フランス人形のような女性だからひとからチヤホヤされていたのだとしたら、
弘田三枝子さんをあそこまで整形させ、痩せさせたのは
社会の影響だと思う。
社会の全員が、痩せた彫りの深いひとを賛美しているわけではないが、
弘田さんが大事だと思うひとの、チヤホヤされる理由の中にその条件が入っているのだとしたら、
他者評価に命を懸けた、まさに人形の家ではないか。
弘田三枝子さんの人生そのものは
人形の家ではなかったと思うが、
人形の家の歌詞と弘田さんの人生が重なって見えてくる。
弘田さんは、才能とセンスと一途さを持ち合わせ、傷つきやすかったのではないか。
繊細だからひとのこころの襞に入り込める歌が唄える。
また、だから、辛いことも測りしれずあったと思う。
弘田三枝子さん、
ありがとうございます。
これからもずっと弘田さんの歌はからだの中にあります。
Vacationのワクワク
人形の家の諦め
両方が。
安らかにおやすみください。
弘田三枝子さん
永遠✨
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