プティハッピーの花束

日々の中で取るに足りないような小さなしあわせに氣付くこと

緩やかな時間


雨とクラシック音楽とストーブと白熱灯、そして、寝息をたてるわんこが柔らかい時間を創っている。


なにかが落ちたのを感じた。


あるいは脳が休んだのかもしれない。


時間を持て余すことなく、自由に使わせてもらえるしあわせ。


昨日もおとついも、節度あり働きあり。


雨のしっとりした時間は、


わんこの側にいると、彼女の記憶の断片を垣間見てしまう。


雨の日、洞窟の中で仲間と包まった記憶、やはり木陰で群れ、濡れた毛を舐めて毛づくろいした情景まで視えてきた。


そうか、雨は胎児の頃の安心感がある。


外界をすこしだけカーテンで遮断してくれるような、雨の線が引かれ続けているし、絶え間なく雨の雫が落下する音も心地よく、外界に直接触れないシェードを創り出している。


雫の音は渇きに染み渡る。


ため息が出る、安心感。


クラシック音楽は細胞をどんどん丸くしてゆき、管楽器から息吹をもらう。

ひと呼吸ひと呼吸が有り難い。