青虫
わたしは目が悪い。
わんこごはんの近くに緑色のまるまったものがあった。
わんこは野菜は食べないが草を食べるから
草でも落ちているのか
と右手指で掴んだ。
赤ちゃんの、ぽにょぽにょの指みたいに柔らかい。
なんか、温かい感じさえした。
目の前に持ってきて
😱
青虫やん!
青虫を素手で掴んだ!
ぎょええ〜❣😬
となりながらも、なんか柔らかくて、ぷにぷにで可愛らしい肌触りだった。
すぐ、玄関に飛んでいき
庭に青虫を放した。
毛虫とか青虫とか波打つ系は
苦手。
苦手なんだけど
あの可愛らしい触り心地を思い出すと
母性が
でゅわあ〜
と湧き出てきた。
青虫のお母さんになったようなきもち。
次男がまだ小学校に上がる前に
わたしが小さな庭に作っていた、
ひまわりや黄色の薔薇やパンジーに蝶が飛んできた。
次男は
「お母さん、うちの庭に蝶々さんが来てくれた!」
と喜んでいた。
「ほんと、嬉しいねえ」
わたしの絶対に忘れることのない情景。
あのときは、マンションから持ち家に引っ越し、はじめてのガーデニングに意氣揚々としていた。
しかし、花には虫が付くことを知り、牛乳の霧吹きやオルトランなどで退治する毎日だった。
甘い可愛い花に付いた虫を取ることが日課になると、
蝶々さん、来たらあかん!
あなたが来ると卵生むでしょ。
そしたら、くねくね系の虫が付くじゃない!
次男と蝶々の到来を喜んだ
あのときには二度とは戻れない。
蝶が卵を生み、卵から虫が孵ることを知ってしまったときに
🍃失ったものは大きい。
早起きしてウキウキワクワクげんきに笑顔を見せてくれた次男。
生き物を愛で優しい子だというのは変わりないが。
あの天使のような笑顔はもうない。
失ってしまった。
無常。
無常の山盛りがこの世の土産。
失ってもまた時間が来る。
まだ時間が残されている。
どうやらありがたいと感謝して
その今を楽しむ、味わうしか、なすすべはない。
青虫を素手で掴むまでの青虫嫌いを失った。
好きというジャンルには入らないが
そういう個人という枠を母性は突破していくようだ。
青虫のかあさん体験をした。
🌿 🌿 🌿 ☀ 🐛
蝶も青虫も、
無常だから進んでいくしかない。
考えても仕方ないから、
持たせてもらった時間をありがたく楽しんで受け取るしかない。
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