プティハッピーの花束

日々の中で取るに足りないような小さなしあわせに氣付くこと

プチハッピー


 ああ、さっぱり✨

 

お肉もお魚ももやしもほうれん草も見事に歯に挟まる、キラキラのお年頃です。


この写真のご飯は23日に出された、お彼岸の御膳です。


奥の方に、ちびっとおはぎがあるでしょう。


更に、炊き込みご飯でした。


 毎日偏らないようにさまざまメニューを考え、調理されてくる安心のご馳走です。


ここに来てから、何が食べたいとか、どこへ行きたいとかは全くなくて、毎日歩いたお散歩の道を尻尾さんとゆっくり歩くこと。

まず、それより前に尻尾さんをぎゅっとすること。

そんなことが希望です。


尻尾の寝顔を見ながら添い寝なんてできたら、もうしあわせの骨頂です。


カフェルームの窓から、自転車族が登り坂でうんうんペダルを漕いだり、子供を乗せて鼻息荒く交互に全体重を掛けて走っていたり、下りでは、さあって怖いもんなしで滑走するのをぼうっと眺めています。


さっさ、さっさと足取り軽く歩いているひとたちを見ると、ほんとなんであんなにみんな元氣なんだろう?

ってかけ離れた世界から見ています。


 ここへ来るもう何年、何十年と前から、階段の登り降りは骨が折れる作業でした。


院内のひと達はみんな病んでいます。


踵、膝、頚椎、腰椎、足首、肩、手首、肘…。


この中にいると、みんながひとりひとりの状況を理解し、暗黙の了解でゆっくり譲り合って生活しています。

誰も急かさないし、誰もガンガン動くことはできません。


ですが、これから何日かして世間サマに出ると、我先我先とイライラしたひとや、とにかく動きまくりたくて指をポキポキ鳴らしているようなひとが待ち受けているのだろうなと思うと、このまま帰宅しても半径500メートル以内どこへも行きたくないなという

氣分です。


先日も家を出るとあっちにもこっちにもライオンがうじゃうじゃいて、こちらに襲って来る夢を見ました。

必死で家に戻り、ドアを閉めたらライオンは入って来なかった。😖




カーテン越しに木漏れ日が入って心地いいなあ〰


この平和が外の世界に出ても続いていくとはどうも思えません。


朝、看護師さんがカーテンを開け、


「お変わりないですか?」と聞き、しゅぽしゅぽと血圧を測って記帳してくださる。


毎日の血圧の変動を注意深く見ていてくださる。


また、少し前までおパンツも靴下も自力では履けなかったので、膝を付いて履かせてくださることが、ほんとに居心地悪かったです。


申し訳ない、というきもちで小さくなっていました。


当の看護師さんは業務だからそれは当然のことなのかもしれませんが、膝を付くことはあっても膝を付いてお世話してもらうことは、先の入院依頼なかったのではないかな。


申し訳ないから、早くできるようになろうと取り組んだ甲斐あって、今は自分でおパンツも靴下も履くことができます。


残りの時間、窓から見える川をとりとめもなく眺めて、自分のことを洗って観てみます。